2020年以降、教育業界はどのように変化するか(するべきか)
2020年以前のEdTechの流れのおさらい
2020年以降をまとめる前に、2020年以前の流れのおさらいをしておきます。2020年以前の流れとしては、大きく3つの流れがあったと捉えています。
- 標準化から個別化へ
- 完全習得学習
- Moocs
標準化から個別化へ
標準化から個別化へについては、クレイトン・クリステンセン 著の「教育×破壊的イノベーション~教育現場を抜本的に変革する」にまとめれています。要旨としては、従来の教育は、産業革命を前提とし、工場での大量生産をするための教育の標準化がキーワードだったが、スタートアップ等の産業構造の変化により他者との違い(付加価値)が生み出せるような学習の個別化の時代になるというものです。
- 標準化:同じ教育内容を、同じ年齢の子供に対して、同じ教室で同じ時期に行う
- 個別化:人により学ぶべき内容、学び方や学ぶ時期も、最適な方法もそれぞれが選択して行う
(余談だが、こうした教育産業の変化は、教材作成、教師育成、指導方法、テストといった教育のプロセスが確立されすぎており、イノベーションは教育産業の外から起こることを予見している)
完全習得学習
完全習得学習については、サルマン・カーン著の「世界はひとつの教室 学び×テクノロジーが起こすイノベーション」が詳しい。従来はわからないことがあっても先に進まざるを得なかったが、テクノロジーの進化により一つ一つの単元を完全に習得してから次に進むことができるようになるというものです。
「テクノロジーには、教育をもっとポータブル、フレキシブル、パーソナルにする力、独創性や個人の責任感をはぐくみ、学習プロセスに宝探しのわくわく感をとり戻す力がある」。カーンは本書のなかでそう語る。アメリカの生徒たちだけでなく、ヨーロッパの街角で、インドの村で、そして若い女性がときに内緒で教育を受けようとしている中東の町で、インターネットにさえつながれば、子どもも大人もカーンアカデミーで学ぶことができる。
https://www.amazon.co.jp/dp/4478020469
完全習得学習のポイントは、できるできないは人の能力の差ではなく、つまずきポイントで正しく時間をかけなかったことによるもので、この問題を解決できれば、世界から落ちこぼれは…